下肢障害者の介助例

自力歩行可能な障害者の介助の方法と補助具等の紹介をします。
下肢に障害があるが普段自力歩行している人の場合や車椅子使用者でも比較的緩やかな場所では、サポートを受けながら自力で歩行しています。
介助される側の障害の程度や体力、サポートする側の体格や体力などによって多少やり方も違ってきます。特に山では段差も多いので、どのくらいまで足が上がるかなどでかなり違ってきます。また登りと下りによっても介助の方法が違ってきます。
普段自力歩行をしている人でも平地を歩くのとは違い体力も神経も使いますので、介助される側もする側も体調など気を配りながら「決して無理をしない、無理をさせない」ことが大切です。

比較的バランスの良い人や比較的平坦道では手を取って登ります。

急斜面など力を必要とする場合は、脇の下を持ったり、抱えると介助する側も安定します。

幅のある道や急斜面など力必要な場面、要介助者が男性の場合などは両脇を二人で介助します。

介助があれば少し歩ける人は、頂上近くでは自分の足で頂上に立ちます。 下りの急斜面では、後ろ向きで両手を取って介助 腋や上腕部を支えると支える側も比較的安定します。
介助用具
自力歩行可能者用の登山介助用具は特別に作ってはいません。基本的には登山用のハーネスに補助用にシュリンゲ等を組み合わせて使っています。

ベルトと胸用ハーネルを組み合わせた例  後ろで介助し易い様に、短いシュリンゲ(細引き)をつけています。
特に下りでは、介助者がシュリンゲを持って後ろから支えます。シュリンゲの「遊び」の部分がある分、介助する側も足場が悪い時なども調整がし易くなります。また直接介助している場合には両方がバランスを崩し、いわゆる「共倒れ」的に転倒する危険性がありますが、こうすることにより双方が同時に転ぶこともありません。不安定な場所では、短く。安定した場所では、長めで「遊び」を多くとると介助する側も楽です。